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【AWS Certified Cloud Practitioner】AWS Backup・Storage Gateway・Elastic Disaster Recovery・Transfer Family・Snow系サービスの違いを初心者向けに整理

目次

はじめに

AWS Certified Cloud Practitioner(CLF-C02)の学習では、S3・EBS・EFSのような「保存先そのもの」だけでなく、データを移す・つなぐ・守る・復旧するためのサービスも整理しておくと、サービス選択問題で迷いにくくなります。

特に公式試験ガイドでは、ストレージ分野の代表サービスとして AWS BackupAWS Elastic Disaster RecoveryAWS Storage Gateway が挙げられています。今回の記事では、それらを中心に、メモにある AWS Transfer FamilyAWS Snow Family も含めて、初心者向けに違いを分かりやすく整理します。

最初に結論:5つの役割を一気に整理

サービスひとことで言うと典型的な用途初心者向けの覚え方
AWS Backupバックアップの一元管理EBS、EC2、EFS、RDS などのバックアップをまとめて管理「守るための標準化ツール」
AWS Storage GatewayオンプレミスとAWSストレージの橋渡し社内サーバーから普段どおりに使いながら、裏側はAWSに保存「オンプレとクラウドをつなぐ」
AWS Elastic Disaster Recovery災害対策(DR)向けの復旧サービス障害時にオンプレミスや他環境のサーバーをAWS上で復旧「止まった後にすばやく再開する」
AWS Transfer FamilySFTP/FTPS/FTP/AS2でS3やEFSに受け渡し取引先や既存システムがSFTPなどを前提にしている場合「昔ながらのファイル転送の受け口」
AWS Snow Family物理デバイスでデータを運ぶネット回線が遅い・不安定、またはデータ量が巨大「回線ではなく箱で運ぶ」

AWS Backup:バックアップをまとめて自動化するサービス

AWS Backup は、複数のAWSサービスに対するバックアップを一元化・自動化するためのフルマネージドサービスです。個別に設定していたバックアップを、まとめてルール化できるのが大きな特徴です。

なぜ便利なのか

  • EBS はEBS、RDSはRDS、EFSはEFSと、サービスごとに別々に考える手間を減らせる
  • バックアップの頻度、保持期間、コピー先などを「バックアッププラン」として整理できる
  • 複数のリソースを同じ方針で守りやすい

初心者向けの用語整理

  • バックアッププラン:何時に、どのくらいの頻度で、どのくらい保持するかを決めるルール
  • バックアップボールト:取得したバックアップを保管する入れ物
  • リソース割り当て:どのEC2やEBSなどにそのルールを適用するかを決めること

たとえば「毎日深夜にEC2とEBSをバックアップし、30日保存し、さらに別リージョンにもコピーしたい」という場合、AWS Backup ならバックアッププランとしてまとめて設定しやすくなります。

試験でのポイント

AWS Backup は“バックアップ運用の標準化・集中管理”に強いと覚えるのが大切です。単なるストレージではなく、「バックアップをどう管理するか」のサービスです。

AWS Storage Gateway:オンプレミスとAWSストレージをつなぐサービス

AWS Storage Gateway は、オンプレミス環境のアプリケーションと AWS のストレージをつなぐハイブリッドストレージサービスです。社内システムから見るとローカルのストレージのように使える一方、実際の保存先は AWS 側、という構成をとれます。

イメージしやすい考え方

「今まで社内ファイルサーバーに保存していたものを、使い勝手はあまり変えずにAWSに広げたい」ときに使うサービスです。

主な種類

  • File Gateway:ファイル共有の形で使う。S3 File Gateway や FSx File Gateway がある
  • Volume Gateway:オンプレミスのアプリケーションサーバーから iSCSI ボリュームとして使う
  • Tape Gateway:仮想テープライブラリ(VTL)として使い、既存のテープバックアップ運用をクラウドに寄せる

社内のバックアップソフトはそのまま使いたいが、物理テープの保管や入れ替えはやめたい場合、Tape Gateway が候補になります。
また、ファイル共有の延長でS3を使いたい場合は File Gateway が考えやすいです。

試験でのポイント

Storage Gateway は「オンプレミスとAWSをなめらかにつなぐ」サービスです。S3そのものではなく、S3などを既存環境から使いやすくする橋渡し役だと整理すると覚えやすくなります。

AWS Elastic Disaster Recovery:障害時に復旧するためのDRサービス

AWS Elastic Disaster Recovery(AWS DRS)は、オンプレミスやクラウド上のサーバーを継続的にレプリケーションし、障害時に AWS 上で素早く復旧できるようにするサービスです。

バックアップとの違い

ここは非常に重要です。

  • バックアップ:データを保存しておき、必要時に戻せるようにする
  • DR(Disaster Recovery):障害や災害が起きたとき、業務を早く再開できるようにする

つまり、AWS Backup は「守る」寄り、AWS Elastic Disaster Recovery は「止まったあとに早く戻す」寄りです。

オンプレミスの業務サーバーが故障すると会社の仕事が止まってしまう場合、AWS Elastic Disaster Recovery を使って継続的に複製しておけば、障害時にAWS上で復旧しやすくなります。

試験でのポイント

「短い停止時間で復旧したい」ならDR系サービス「定期的に保護・保存したい」ならBackup系サービス、という区別が重要です。

AWS Transfer Family:SFTP/FTPS/FTP/AS2でS3やEFSへ転送するサービス

AWS Transfer Family は、SFTP、FTPS、FTP、AS2 などの標準的なファイル転送プロトコルで、Amazon S3 や Amazon EFS と安全にファイルをやり取りできるフルマネージドサービスです。

どういうときに使うのか

現実の業務では、「取引先がSFTPでしかファイルを送れない」というケースがよくあります。そのたびに自前でSFTPサーバーを運用するのは手間です。そこで AWS Transfer Family を使うと、AWS上にその受け口を用意し、保存先を S3 や EFS にできます。

取引先から毎日CSVファイルを受け取り、その後にS3上のファイルを Lambda や分析基盤で処理したい場合、Transfer Family はとても相性がよいサービスです。

試験での位置づけ

Cloud Practitioner では最優先で暗記するサービスではありませんが、「SFTPでS3に送りたい」のような要件に対して、Transfer Family を結び付けられると理解が深まります。

AWS Snow Family:物理デバイスでデータを運ぶサービス群

AWS Snow Family は、テラバイト級・ペタバイト級のデータを AWS に移行したい場合や、ネットワーク接続が限定的な場所でデータを扱いたい場合に使うサービス群です。特徴は、ネット回線だけに頼らず、物理デバイスを使ってデータを運べることです。

Snowcone

Snowcone は、小型で持ち運びしやすいデバイスです。現場、車両、通信が弱い場所などでデータを一時的に集めて、あとから AWS に持っていくイメージで理解すると分かりやすいです。

Snowball Edge

Snowball Edge は、より大きなデータ移行やエッジ用途向けのデバイスとして知られてきました。大規模データ移行の文脈で学習教材に出てくることがあります。

Snowmobile

Snowmobile は、さらに大規模なデータを物理的に移送するための選択肢です。初心者は、Snow Family は「データ量が極端に大きいとき、物理搬送も選択肢になる」と押さえれば十分です。

試験でのポイント

Cloud Practitioner では、Snow Family の細かな仕様暗記よりも、「大量データ」「回線が弱い」「物理搬送」というキーワードで判断できることが大切です。

混同しやすいポイント

比較違い
AWS Backup と AWS Elastic Disaster RecoveryBackup はバックアップ管理、Elastic Disaster Recovery は障害時の復旧を速くするためのDR
AWS Storage Gateway と AWS Transfer FamilyStorage Gateway はオンプレミス環境とAWSストレージの接続、Transfer Family はSFTP/FTPS/FTP/AS2でのファイル受け渡し
AWS Snow Family と AWS Transfer FamilySnow は物理搬送、Transfer Family はネットワーク経由の標準プロトコル転送
S3 と Storage GatewayS3 は保存先そのもの、Storage Gateway はその保存先をオンプレミスから使いやすくする橋渡し

直前復習用の覚え方

  • AWS Backup:バックアップをまとめて自動化
  • AWS Storage Gateway:オンプレミスとAWSストレージを接続
  • AWS Elastic Disaster Recovery:障害時にすばやく復旧
  • AWS Transfer Family:SFTP/FTPS/FTP/AS2でS3/EFSに受け渡し
  • AWS Snow Family:巨大データや低回線環境で物理搬送

不確かな点が残りやすい論点

Snowball Edge の現在の学習上の扱い

(1) 確実に言えること

AWS の公式ドキュメントでは、AWS Snowball Edge は新規顧客には提供されないと案内されています。公式には、新規顧客向けの代替候補として AWS DataSync、AWS Data Transfer Terminal、AWS Partner ソリューション、AWS Outposts などが案内されています。

(2) 推測

市販教材や古い模擬問題では、Snowball Edge を従来どおり一般的な選択肢として説明している可能性があります。これは教材作成時点の差によるものである可能性が高いです。

(3) 不明点

実際に利用している教材や問題集が、この変更をどの程度反映しているかは教材ごとに異なります。学習時は最新の公式試験ガイドと公式ドキュメントを合わせて確認するのが安全です。

まとめ

この分野は、個別サービスを丸暗記するよりも、「何を解決するサービスか」で覚えると整理しやすくなります。

  • バックアップ運用をまとめるなら AWS Backup
  • オンプレミスとAWSストレージをつなぐなら AWS Storage Gateway
  • 障害時の復旧を早くしたいなら AWS Elastic Disaster Recovery
  • SFTPなどの既存転送方式を使いたいなら AWS Transfer Family
  • 回線では運びにくい大量データなら AWS Snow Family

Cloud Practitioner では、まず AWS BackupAWS Storage GatewayAWS Elastic Disaster Recovery を優先して整理し、そのうえで Transfer Family と Snow Family を周辺知識として結び付けると、問題文の要件から答えを選びやすくなります。

参考リンク(公式)

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